「企業情報開示暫定条例」が8月7日に公布され、2014年10月1日から施行されることとなりました。

これはもともと年度手続きの一つとして、中国の現地法人に要求されていた「年度検査」に変わる
「年度報告」の方法を明確にすることとともに、特定の事象が発生した場合にも企業側に登録・報告を
求める、という規定となります。

まず、「年度報告」についてですが、毎年1月1日から6月30日までの間に「企業信用情報公示システム」上に
下記内容を報告することとなります。

(必須事項)
 ・企業の住所、郵便番号、電話、メールアドレス
 ・運営状況
 ・設立、持分状況
 ・出資額、出資時期、出資方式
 ・持分譲渡の場合の持分変更状況
 ・会社HP、インターネットショップ等の情報

(企業が公示するか判断可能な事項)
 ・従業員数、資産・負債総額、収入総額、利潤総額、納税総額等の情報

⇒ これらは原則公示されるため、少なくとも必須事項は外部から確認できる
  こととなります。

また、下記の特定の事象が生じた場合、20営業日以内に「企業信用情報公示システム」上に
報告が求められます。
 
 ・払込出資額、出資時期、出資方式の状況
 ・持分変更状況
 ・行政許可の取得、変更、更新状況
 ・知的財産権の質権設定状況
 ・行政処罰の情報
 ・その他開示しなければならない情報

⇒ 上記のうち、「年度報告」の(必須事項)とかぶっているものがありますが、
  これは、毎年報告するとともに、変更があった都度報告を要求している、という
  解釈となります。

上記のうち、上海で工商局に確認したところ、10月1日からの施行となっていることもあり、
まだ、細かなルールが決まっていない状況です。
 たとえば、持分変更が起こったとすると、譲渡契約の締結日から20営業日なのか、それが
工商局で認められてから20営業日なのか、厳格に今回の条例には記載されていません。
おそらく工商局で認められてから、ということになるかと思いますが、この辺りの情報収集に
気をつける必要があります。

また、この公示については、適正に登録されているか、サンプルチェックによる内容の妥当性の
確認についても規定されています。
その内容に誤りがある場合や、そもそも報告がされていない場合には、いわば「要注意先」と区分され、
それでも状況が改善しない場合は、「ブラックリスト先」として区分されることとなります。

「要注意先」や「ブラックリスト先」に区分された場合は、対外的な信用を毀損することもそうですが、
さらに公共事業への参入も制限・禁止されることとなります。

従来まである年度検査に変わる手続きということで、中国人従業員も内容をあまり把握していないことも
十分考えられますので、10月1日からの施行に向け、十分な情報収集が必要になると思われます。